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日曜の午後には政治を考えてみよう(介護保険)

連休明けというのは、どうも調子が悪い(汗)
休み前になにをやっていたか...まったく思い出せないのである
それでも、今週の後半になると、つっかえていた記憶を取り戻し、超忙しいことになった

さて、本日のお題は介護保険である

連休中の5月4日に「介護保険、軽度者、切り捨て」なる記事が出た

この手の記事が日曜の「コラム」としてでるのであれば珍しい話ではない
しかし、今回は土曜日の「政治面」での報道
しかも連休中だ

こういうニュースはろくなものではない
考えてみてくれ
休みの日に「国がパブリックな発表をするのか」を


【報道の怪しさ】
報道各社の動きを見ると
4日にNHKと読売
5日に東京新聞、琉球タイムス
6日に数社が同じ記事を追従して掲載している

完全な想像であるが「タレこみ」による記事と思われる

記事の内容はこうだ
1.国は介護保険のサービスを利用できる者のうち、軽度者と言われる「要支援1・2」の方々へのサービス提供体制について見直しすることを「決めた」
2.これまで全国一律のメニューである「予防給付」から、地域支援事業の「介護予防事業」に組み替える
3.介護予防事業は、保険者(市町村)が独自にメニューを決めることができる
4.このメニューにNPOやボランティアを活用することで「効率的」なサービスの提供が実現する
5.同時に介護保険財政、具体的には保険料の抑制につながる
6.ただし、全国一律のメニューではなくなることから、サービスの地域差が懸念される

記事には具体的な数字なども示されており、論調も非常に理屈が通っている
報道各紙の内容もほぼ同じなのだが...
日が進むごとに「見直すこと」から「制度を変える」ということを「決めた」ような書きぶりになっている

おそらく、同じニュースソースから、「見直しに着手」で様子を伺ったNHKに始まり
追従した各紙が「制度を変える」ような書きぶりに進展したのであろう

ちょっと気になったので、それぞれのニュースを確認しようとしたら
ほとんどの記事が削除済であった<1週間たったからかも

残っていた東京新聞の記事を以下に引用する
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013050602000119.html
厚生労働省は、介護の必要度が低い「要支援1」「要支援2」と認定された人向けのサービスを、将来は介護保険制度から切り離すことも含めて見直していく方針を固めた。増加する介護費用を抑制する必要があるためで、市町村によるサービス提供が受け皿になるか検討し年内に方向性を取りまとめる考えだ。ただ介護保険制度から外すことについては「軽度者の切り捨て」との意見も根強い。

ところが、5月7日になると、厚生労働大臣がこれを否定する会見を開いてすべて収束
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130507-00000000-cbn-soci
要介護認定で「要支援」と判定された軽度の高齢者に対するサービスを、介護保険給付から市町村事業へ移行させることが社会保障制度改革国民会議で提案されたことについて、田村憲久厚生労働相は7日の閣議後の記者会見で、「受け皿がないのに事業を移していくと、地域によって(サービスの質に)差が出てくる」と述べ、慎重な姿勢を示した。

東京新聞の記事の主語は「厚生労働省」、大臣会見では「社会保障制度改革国民会議で提案された」となっており、誤報であるとのことだ

記事に使われた数字は社会保障制度改革国民会議に示されたものの中から
「生」ではなく、様々な数字を足しあげて分析しているところから見れば
完全に「中の人」からの情報には間違いないが、それが国なのか、委員なのかはわからない


【濡れ手に粟の厚労省】

さらっと読むととても納得のいく「仕組み」を説明している記事ではあるが
よーく読むと、そこには「濡れ手に粟の厚労省」の姿が見えてえくる

キーワードは「日常生活支援総合事業」
記事では市町村事業に移管とされている部分

現行制度では、要支援者に対する予防給付は、全国統一メニューで
それぞれのメニューごとに「国により報酬」が決められている

これを、「地域支援事業の中の、介護予防事業の中の、日常生活支援総合事業」に移すという
日常生活支援総合事業とは、市町村の第5期介護保険事業計画の中に「国が強く」盛り込むことを要請した新たな仕組みである
#これを実施するかどうかは市町村の選択制

国が定める要支援者に対する介護サービスの提供メニューにかわり、市町村が作ったメニューでサービスを提供しようというもの

具体例としては
ホームヘルパーによる生活支援(食事の世話)を、ボランティアによる弁当配達にする
入浴やレクリエーションを提供しているデイサービスを、ボランティアによるサロン活動に置き換える
などである

なるほど、一定の資格や基準を前提とした高コストの必要性のない部分を
ボランティアなどに置き換えることができれば、コストは下がる
が、質も下がるのでは(爆)

そんな毒まんじゅうなこの制度を、国は市町村に強く求めた結果
全国で200の団体が「取り組む」とし、うち27団体が24年度に「着手」している
#というか、やらされている


そもそも論でいえば、要支援者に対する予防給付が不要なのではないかという点がある
制度改正の流れから見れば、スタート時に要介護1とされた方々を要支援1・2と細分化し
保険の給付量を抑制してきた経緯がある

ただ、国はこの予防給付切り捨ての「覚悟」ができず困り果てていた

そこで出てきた毒まんじゅうである

国の責任で設計した予防給付を市町村の判断で設計する日常生活支援総合事業に移行することで
その責任をすべて市町村に投げることができるのである


「地域の実情に応じた体制で、市町村の柔軟なサービス提供体制を」とか言っているが
財政力のある市町村においては、「サービスの質を維持する」ために
現在のメニューと同じ内容のものを、個別の単価契約の委託料に置き換えるだけであろう
つまり、お金の出口がかわるだけで、なんら中身がかわらない

それよりも心配されるのが、お金の無い団体である
介護保険のサービスは、市町村の税金が12.5%、国が25%、その他保険料などで賄われている
サービスが増えれば、それぞれの率で負担額が増す

お金が無い団体は、支出を抑制しようと考えるのはあたりまえ
それがボランティアやNPOの活用による「コストの圧縮」に留まればいいのだが
総量規制により質や量の低下が心配される

そしてなによりも....
市町村が頑張ってコストを圧縮した分の25%は国が濡れ手に粟で得をすること
責任を押し付けて、利益もがっぽり!


本来であれば予防給付のありかたの中で、コストを圧縮する努力ができるよう
国がしっかりとした制度設計をするべきところを、市町村に丸投げするこのやり方
ほんとうにいいのかな?


【おわりに】
平成12年にスタートした介護保険制度
スタート時に心配された「うまくまわるのか?」という心配をよそに
なんとか飛び立つことができたように思う

その後の平成18年の大改正を経て
この制度の持続可能性が強く意識されるようになった現在
平成27年度から適用される第6期計画に向けて大きな制度改正が見込まれる

そのひとつが、今回のようなものであったら
国が無責任に市町村に丸投げするようなものであったら
介護保険制度は終わる

だれも信じなくなる

そう思うのはσ(゚∀゚)ワタシだけではないと思う

( ̄ー ̄)/~~ジャ
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